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大越 清紀; 齋藤 勇一; 織茂 貴雄*; 大前 昭臣*; 高田 功; 田島 訓
JAERI-Review 2003-033, TIARA Annual Report 2002, p.323 - 324, 2003/11
TIARAタンデム加速器では既にクラスターイオンの加速に成功しており、クラスターイオン特異の照射効果に関心が持たれている。今回、加速を試みたフラーレン(C)は炭素の巨大クラスターであり、Cイオン照射は新機能材料の開発等で期待されおり実験者より強い要望があった。よってわれわれはイオン注入装置のフリーマンイオン源を用いてフラーレンイオンの生成加速試験を行った。フリーマンイオン源のオーブン内にC試料を入れて加熱してC蒸気を発生させてプラズマチェンバに送り込みイオン化する。この方法でエネルギー350keVで最大2.1A加速することに成功した。加速試験は、形状(粉末及び粒状)が異なる2種類のC試料を用いて行った。粉末試料(95%)はオーブン温度が500C付近で最大ビームが得られるが、6時間後にはnAオーダーまで減少してしまう。しかし、粒状試料(99.9%)は、オーブン410C程度でイオン発生することができ、8時間以上発生することができた。
大越 清紀; 齋藤 勇一; 神谷 富裕; 酒井 卓郎; 田島 訓
Review of Scientific Instruments, 71(2), p.1174 - 1176, 2000/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)フリーマンイオン源は、フィラメントがプラズマ中に設置されているため消耗が激しく、寿命が短いという問題があった。われわれは高融点物質のイオン化のためのSFプラズマ法を応用して、フィラメントの長寿命化技術を開発した。SFガスでプラズマを生成するとフィラメントが太くなる現象が起きるため、この付着物を分析したところプラズマ室構造材のモリブデンであることがわかった。このことからプラズマ生成用ガスにSFとArの混合ガスを使用し、SFプラズマによる付着量とArプラズマによる消耗量をバランスさせることで、フィラメントの寿命を飛躍的に延ばすことに成功した。これまで行っていた従来法(Arプラズマ)でNbイオンを5A発生されると寿命は約6時間であったが、今回開発した方法ではNbイオンを10A発生させて約86時間運転しても、ほとんどフィラメントの消耗はなかった。
大越 清紀; 齋藤 勇一; 田島 訓
化学と工業, 52(11), p.1409 - 1412, 1999/11
フリーマンイオン源で高融点物質のニオブ(Nb)、ボロン(B)及びシリコン(Si)等を容易にイオン化するために、化学的に安定なSFガスと固体試料を用いた新しいイオン生成法を開発した。高融点物質の多くはフッ化物になると蒸気圧が上昇する。例えばBの蒸気圧は常温ではほとんどゼロであるが、BFになると10Pa以上になる。SFプラズマ法はプラズマ生成室内に固体試料を置き、SFプラズマにより固体試料のフッ化物を生成し、そのプラズマを得るものである。これにより得られたNb,B及びSiのイオンビーム強度は、従来法(Arプラズマ)と比較するとそれぞれ200倍、13倍及び7倍であった。このようにSFプラズマ法は高融点物質を効率良くイオン化し、大強度のビームを提供することを可能にした。